一般社団法人ダブルケアサポートとは
女性の晩婚化と高齢出産の増加にともない、子育てと親の介護に同時に直面する「ダブルケア」の問題が表面化してきています。2012年より横浜を中心に始まった横浜国立大学院准教授相馬直子氏及び英ブリストル大学講師山下順子氏の調査研究では、晩婚化と高齢出産のほかに、長寿化(高齢化)、兄弟姉妹の減少(少子化)も「ダブルケア」増加の要因となっており、母であり娘である女性にかかる精神的・体力的・時間的・家族的負担はとても大きく、複合的な課題を抱えていることが分かりました。今後、現存の介護サービス、育児サービスをやりくりしながら、子育てと親の介護を同時にしなければならない世帯(ダブルケア負担の世帯)の増加が予測され、ダブルケアが早晩、日本の大きな社会問題・政策課題になると考えられます。
私たちはこの調査研究に協力していく中で、ダブルケア当事者(以下、ダブルケアラー)の抱える孤独感を強く感じ、2013年10月にダブルケアラー数名を集めた「ダブルケア座談会」を開催したところ、「こういう場が欲しかった!」という声があがりました。そこでこのようなダブルケアラーの共感の場づくりを各所にご協力いただきながら継続的に開催し、ダブルケアラーが抱える多岐にわたる課題に対してどのような支援が必要か、ダブルケアラーの声を聞きながら考えてきました。
そして、私たちはダブルケアラーの声を発信し、具体的な支援策を考えていくことが必要であるという視点から、2015年5月にダブルケアサポート横浜を立ち上げました。ダブルケアサポート横浜は、クラウドファンディングを活用し約100人の方からご支援を頂き、ダブルケアに直面した時に役立つ冊子「ハッピーケアノート」を発行し、また、サポーター養成講座の組み立てを行いました。
私たちはこの冊子と養成講座を活用しながらダブルケア支援を進めると共に、ダブルケア支援が横浜市内外問わず普及していくことを願い、責任ある組織としての安定した運営を継続し、寄り添い型地域支援の確立と地域コミュニティの再生に寄与するために、一般社団法人ダブルケアサポートを設立しました。
団体概要
団体名 | 一般社団法人ダブルケアサポート |
設立 | 2016年8月29日 |
事業内容 | 主にダブルケアに関する以下の事業に取り組みます。 ・普及事業 ・教育、啓発事業 ・調査研究事業 ・機関誌その他の出版事業 ・資格認定・資格更新に関する事業 |
役員 | 理事3名 監事1名 |
代表理事 | 東 恵子 |
所在地 | 〒220-0002 神奈川県横浜市西区南軽井沢18−1−110 |
- 2012年4月ダブルケア調査研究が始まる
- 2013年10月ダブルケア座談会を初めて開催
- 2015年5月ダブルケアサポート横浜を立ち上げる
クラウドファンディングに挑戦。約100人からご支援を頂く。
- 2015年11月トヨタ財団国際助成「ダブルケアラー支援への提言:日本・韓国におけるダブルケアラー支援者実践者の学び合いを通して」(1年間)
- 2016年6月「ハッピーケアノート」発行
- 2016年8月一般社団法人ダブルケアサポートを設立
- 2016年10月平成28年版厚生労働白書にて紹介される
- 2020年6月「もっと!ハッピーケアノート」発行
- 2022年2月ダブルケア月間2022開催 (ダブルケア実行委員会)
- 2023年2月ダブルケア月間2023開催 (ダブルケア実行委員会)
- 2023年10月トヨタ財団国際助成「日韓におけるケアラー支援:ダブルケアラー・ヤングケアラー支援とケアが豊かな地域社会―ケアリングデモクラシー―への学び合い」(2年間)
- 2024年2月ダブルケア月間2024開催 (ダブルケア実行委員会)